スマートフォンの買い替え時期を迎える人でiPhoneへの乗り換えを検討する人が多くなっています。
iPhone 16シリーズの発売や、Android端末の更新サイクルが重なることで、多くのユーザーが「そろそろiPhoneにしてみようか」と考えているようです。
しかし、実際に乗り換えてみると「思ったより使いにくい」「データ移行が想像以上に大変だった」「Androidの方が良かったかも」といった後悔の声も少なくありません。
特に、長年Androidを使い続けてきたユーザーにとって、iPhoneの操作性や制約は大きなストレスになることがあります。
本記事では、AndroidからiPhoneに乗り換えて後悔した人たちの実際の体験談を紹介し、よくある後悔ポイントとその対策を徹底解説します。
乗り換えを検討している方や、すでに乗り換えて後悔している方にとって、参考になる情報をお届けします。
AndroidからiPhoneに変えて時に後悔しやすい理由と具体例
データ移行が大変
乗り換え時にLINEや写真、連絡先の移行でトラブルが多発しています。
特にLINEのトーク履歴は、完全移行が困難な場合が多く、大切な思い出や重要な情報が失われる可能性があります。
また、一部のアプリはAndroidとiPhoneで互換性がないため、データを引き継げないことも。
写真の移行も、GoogleフォトからiCloudへの移行で手間がかかり、容量制限に引っかかるケースも少なくありません。
連絡先やカレンダーも、GoogleアカウントからApple IDへの移行で一部データが欠損する可能性があります。
カスタマイズ性の低下
Androidでは自由にカスタマイズできていたホーム画面やウィジェットの配置が、iPhoneでは制限されます。
Android特有の機能である「アプリドロワー」や「分割画面」の使い勝手も、iPhoneでは異なるため、慣れるまでに時間がかかります。
また、Androidの「戻る操作」などが、操作性が大きく変わります。
Pixelなど最近のAndroidスマートフォンでは、デフォルトでホームや戻るボタンが画面に表示されていない（ジェスチャーナビゲーションが標準）のが一般的ですが
設定から「3ボタンナビゲーション」に切り替えることで、従来通り画面下部に「戻る」「ホーム」「履歴」ボタンを表示することも可能です。
ホーム画面のアイコン配置も、Androidほど自由にカスタマイズできません。
操作性の違いに戸惑う
Androidのアプリ内での戻る操作が違うので直感的に操作できません。
iPhoneでは画面の左端からスワイプするジェスチャー操作が必要で、慣れるまでに時間がかかります。
また、マルチタスクの切り替え方法も異なり、Androidの「最近使用したアプリ」ボタンとは操作感が違います。
通知の管理方法や設定画面の構成も異なるため、基本的な操作から学び直す必要があります。
アプリ・サービスの違い
Androidで使えていたアプリがiPhoneに非対応だったり、機能が限定的になることがあります。
特に、Google PlayストアとApp Storeでは、利用可能なアプリに違いがある場合があります。
また、一部のアプリはAndroid版とiPhone版で機能に差があり、Android版の方が高機能というケースも少なくありません。
特に、ファイル管理やシステムレベルの操作に関連するアプリは、iPhoneの制約により機能が制限されることがあります。
周辺機器・アクセサリ問題
microSDカードが使えないため、ストレージ容量の拡張ができません。
また、USB-Cケーブルが使えない機種もあり、既存のアクセサリが使えない場合があります。
Androidで使っていた充電器やケーブルが使えず、新たに購入する必要が出てきます。
特に、高速充電に対応した充電器は、iPhone専用のものを用意する必要があります。
本体価格が高い
iPhoneは端末価格が高く、特に最新モデルはAndroidの高価格帯モデルと同等か、それ以上の価格設定になっています。
また、アクセサリも高額で、充電器やケース、保護フィルムなどを含めると、初期投資が大きくなります。
Googleサービスとの相性
GoogleフォトやGoogleアシスタントなどの連携が不便になります。
特に、Googleフォトの自動バックアップ機能は、iPhoneでは制限される場合があります。
また、Googleアシスタントの機能も、iPhoneではSiriとの競合により、一部機能が制限されることがあります。
Google PlayミュージックやGoogleドライブなどのサービスも、iPhoneでは使い勝手が異なる場合があります。
AndroidからiPhoneに変えた実際のユーザーの体験談まとめ
筆者は仕事柄もあって両方の端末も持っています。筆者の体験や知人で乗り換えた人体験をまとめました。
「LINEのトーク履歴が消えてショックだった」
「AndroidからiPhoneに乗り換えた時、LINEのトーク履歴が完全に移行できなかった。
特に、グループチャットの履歴が一部欠損してしまい、大切な情報が失われてしまいました。
事前にバックアップを取っていたつもりでしたが、移行の手順が複雑で、うまくいきませんでした。」
「ホーム画面が自由にカスタマイズできなくて不便」
「Androidでは、ホーム画面を自由にカスタマイズできて、ウィジェットも好きなように配置できました。
しかし、iPhoneでは制約が多く、Androidで使い慣れたレイアウトにできません。
特に、時計や天気のウィジェットの配置が制限されるのが不便です。」
「iPhoneの戻る操作が直感的じゃなくてイライラした」
「Androidの戻るボタンが当たり前だったので、iPhoneのジェスチャー操作に慣れるまでに時間がかかりました。
特に、アプリ内での戻る操作が直感的ではなく、何度も間違った操作をしてしまいました。
今でも時々、操作に迷うことがあります。」
＊Androidも新しい端末はジェスチャー操作に移行しつつありますので、ここは慣れておくの良いかもしれませんね。
「Androidの方がアプリが多くて便利だった」
「Androidでは、Google Playストアで多くのアプリが利用できました。
特に、ファイル管理やシステムツール系のアプリが豊富で、仕事でよく使っていました。
iPhoneに乗り換えてから、一部のアプリが使えなくなったり、機能が制限されたりして不便を感じています。」
AndroidからiPhoneに変えて良かった点・メリット
セキュリティが強化される
iPhoneは、iOSのセキュリティ機能により、マルウェアやウイルスへの対策が強化されています。
App Storeでのアプリ審査も厳しく、安全なアプリのみが配信されています。
OSアップデートが長期間受けられる
iPhoneは、新しいOSアップデートを長期間受けられるため、最新の機能やセキュリティパッチを継続的に利用できます。
Androidと比べて、アップデートの提供期間が長いのが特徴です。
iPhoneのOSアップデート期間
- 一般的に5～7年間:
Appleは、通常、iPhoneに対して5年から7年間のメジャーなiOSアップデートを提供しています。例えば、2015年に発売されたiPhone 6Sは2021年のiOS 15までアップデートされました。 - 最低5年間のセキュリティアップデートを明記:
2023年に発売されたiPhone 15シリーズ以降、英国の規制に準拠するため、Appleは製品の最初の供給日から最低5年間のセキュリティアップデートを保証することを公表しています。実際には、それ以上の期間（最大8年近く）セキュリティアップデートが提供されることもあります。
AndroidのOSアップデート期間
Androidデバイスのアップデート期間は、メーカーやモデルによって大きく異なります。
- Google Pixel:
Googleは自社製スマートフォンであるPixelシリーズに対して、最も長いアップデート期間を提供しています。- Pixel 8シリーズ以降: OSアップデートとセキュリティアップデートの両方で7年間のサポートを保証しています。これはiPhoneに匹敵するか、それ以上の期間です。
- Pixel 6/7シリーズ: OSアップデートは3年間、セキュリティアップデートは5年間でした。
- Samsung Galaxy:
Samsungも近年、アップデート期間を延長しています。- Galaxy S24シリーズ以降のフラッグシップモデル（Sシリーズ、Fold、Flip）：OSアップデートとセキュリティアップデートの両方で7年間のサポートを保証しています。
- Galaxy Aシリーズ（ミッドレンジ）：通常4年間のセキュリティアップデートが提供されます。
- その他のAndroidメーカー:
- Sony Xperia: ハイエンドモデルで3～4年程度のOSアップデートが期待できます。
- ASUS、Motorola、OPPO、SHARPなど: モデルや価格帯によって異なりますが、一般的に2～3年程度のOSアップデート、セキュリティアップデートが提供されることが多いです。廉価なモデルでは1年程度のサポート期間となることもあります。
Apple製品との連携（MacやiPad、Apple Watchなど）が便利
iPhoneは、MacやiPad、Apple WatchなどのApple製品との連携が優れています。
AirDropやiCloud、Handoffなどの機能により、デバイス間でのデータ共有や操作の継続がスムーズに行えます。
リセールバリュー（中古価格）が高い
iPhoneは、中古市場での価値が高く、買い替え時に高値で売却できる可能性があります。
Androidと比べて、リセールバリューが高いのが特徴です。
AndroidからiPhoneに変えるための事前チェックリスト
データ移行の手順を事前に確認し、バックアップを二重に取る
LINEのトーク履歴の移行手順を確認
LINEの公式サイトで移行手順を事前に確認し、必要な準備を整えておくことが重要です。
特に、グループチャットの履歴は移行が複雑な場合があるため、手順をよく理解しておく必要があります。
写真や動画のバックアップを複数方法で実行
Googleフォトだけでなく、パソコンへの保存やクラウドストレージへの複数バックアップを実行しましょう。
iCloudの容量制限に引っかからないよう、事前に容量を確認することも大切です。
連絡先やカレンダーの移行手順を確認
GoogleアカウントからApple IDへの移行は、一部データが欠損する可能性があります。重要な連絡先は、手動で確認・補完する準備をしておきましょう。
重要なデータは複数の方法でバックアップを取得
万が一の事態に備えて、重要なデータは複数の方法でバックアップを取得しておくことが安心です。
特に、仕事で使用するデータや思い出の写真は、複数の保存先に保管しておくことをお勧めします。
よく使うアプリやサービスがiPhoneでも使えるか調査
現在使用しているアプリのiPhone版の有無を確認
日常的に使用しているアプリがiPhoneでも利用できるかを事前に確認しましょう。
特に、仕事で使用するアプリや趣味で使うアプリは、iPhone版がないと大きな不便を感じる可能性があります。
アプリの機能に制限がないかチェック
Android版とiPhone版で機能に差がある場合があります。
特に、ファイル管理やシステムレベルの操作に関連するアプリは、iPhoneの制約により機能が制限されることがあるため、事前に機能の違いを確認することが重要です。
代替アプリの存在を確認
iPhone版がないアプリについては、同等の機能を持つ代替アプリがあるかを調査しましょう。
App Storeで検索し、評価やレビューを参考にして、最適な代替アプリを見つけることが大切です。
周辺機器やアクセサリの互換性を確認
機種変更してみてから、追加で買い替えの必要なものが多くなった事に気づき、想定より費用負担が増える場合がよくあります。
現在使用している充電器やケーブルの互換性を確認
Androidで使用していた充電器やケーブルがiPhoneで使えるかを確認しましょう。
中古で型落ちの機種を購入する場合は、USB-Cケーブルが使えない機種もあるため、事前に確認が必要です。
高速充電に対応した充電器は、iPhoneと相性の良い充電器で無いとバッテリーの寿命を縮める場合があります。
ケースや保護フィルムの入手可能性を確認
iPhoneのケースや保護フィルムは、Androidと比べて選択肢が豊富ですが、好みのデザインや機能を持つ製品が入手できるかを確認しましょう。
特に、特殊な機能を持つケース（例：カードホルダー付き、スタンド機能付きなど）は、事前に入手可能性を確認することが重要です。
その他のアクセサリの互換性をチェック
イヤホンやスピーカー、その他のアクセサリがiPhoneで正常に動作するかを確認しましょう。
特に、Bluetooth機器や有線接続の機器は、接続方法や互換性に注意が必要です。
新たに購入が必要なアクセサリの費用を計算
互換性がないアクセサリについては、新たに購入する必要があります。
充電器、ケーブル、ケース、保護フィルムなどを含めた総費用を事前に計算し、予算に含めておくことが大切です。
iPhoneの操作性やカスタマイズ性を実機で試してみる
実機で基本的な操作を体験
店舗や知人のiPhoneを借りて、基本的な操作を体験してみましょう。
Androidとは異なる操作性に戸惑う可能性があるため、事前に体験しておくことで、乗り換え後のストレスを軽減できます。
特に、アプリの切り替えや通知の確認方法など、日常的に使用する操作を確認することが重要です。
ホーム画面のカスタマイズ性を確認
iPhoneのホーム画面のカスタマイズ性を実際に試してみましょう。
Androidほど自由にカスタマイズできないことを実感し、自分の使い方に合うかどうかを判断できます。
ウィジェットの配置やアイコンの整理方法など、実際に操作してみることで理解が深まります。
よく使うアプリの操作性をチェック
日常的に使用するアプリの操作性を確認しましょう。
特に、ブラウザやメールアプリ、SNSアプリなど、頻繁に使用するアプリの操作性をチェックすることで、乗り換え後の使い勝手を予測できます。
ジェスチャー操作に慣れるかどうか確認
iPhoneのジェスチャー操作（画面の左端からスワイプして戻る、マルチタスクの切り替えなど）に慣れるかどうかを確認しましょう。
Androidの戻るボタンに慣れている人にとっては、ジェスチャー操作は大きな変化となるため、事前に体験しておくことが大切です。
価格や維持費も比較検討しておこう
端末価格の比較
iPhoneとAndroidの端末価格を比較し、予算に合うかどうかを確認しましょう。
特に、最新モデルのiPhoneは高価格帯であるため、予算を超えないかどうかを事前に確認することが重要です。
また、分割購入の場合は、月々の支払い額も考慮する必要があります。
アクセサリの追加費用を計算
充電器、ケーブル、ケース、保護フィルムなどのアクセサリの追加費用を計算しましょう。
特に、高速充電に対応した充電器や、高品質なケースは高額になる場合があるため、総費用を事前に把握しておくことが大切です。
保証サービスの費用を確認
Apple Care+などの保証サービスの費用を確認し、必要に応じて予算に含めておきましょう。
保証サービスは、故障時の修理費用を抑えることができるため、長期的なコストを考慮して検討することが重要です。
AppleCare+（アップルケアプラス）は、Appleが提供するiPhone、iPad、Mac、Apple WatchなどのApple製品向けの延長保証サービスです。
通常、Apple製品には1年間のハードウェア製品限定保証と90日間の無償テクニカルサポートがついています。
AppleCare+に加入することで、これらの保証とサポートの期間が延長され、さらに過失や事故による損傷に対する修理サービスも受けられるようになります。
AppleCare+の主なサービス内容
- 保証期間の延長
- 過失や事故による損傷に対する修理サービス
- バッテリーの修理保証
- エクスプレス交換サービス：修理が必要な際に、手元のデバイスをAppleに送る前に、交換機を受け取ることができるため、デバイスが使えない期間を最小限に抑えられます。
- テクニカルサポートへの優先アクセス：Appleの専任スペシャリストに、チャットまたは電話で優先的に問い合わせることができます。
月々の通信費やアプリ課金の比較
通信費やアプリの課金についても比較検討しましょう。
特に、iCloudの容量追加や、iPhone専用のアプリの課金など、継続的な費用が発生する可能性があります。
Androidで使用していたアプリの課金と比較し、総コストを把握しておくことが大切です。
AndroidからiPhoneに変えて後悔？のまとめ
AndroidからiPhoneへの乗り換えは、単純に「人気」や「ブランド」だけで決めるべきではありません。
自分の使い方や重視するポイントを明確にし、どちらのOSが自分に合っているかを冷静に判断することが大切です。
乗り換えを検討している方は、事前に後悔しやすいポイントを把握し、対策を講じることで、後悔を最小限に抑えることができます。
特に、データ移行やアプリの互換性、操作性の違いについては、事前に十分な調査と準備が必要です。
どちらのOSにもメリット・デメリットがあり、完璧な選択肢はありません。
自分のライフスタイルや使用目的に合わせて、最適な選択をすることが、後悔しないスマホ選びの近道です。
乗り換えを決断する前に、この記事で紹介したチェックリストを活用し、十分な準備を整えてから行動に移すことをお勧めします。