近年、スマートフォンの価格が高騰する中で、中古iPhoneを検討する人が増えています。
確かに新品のiPhone 15 Pro Maxが20万円を超える時代において、中古品の魅力は理解できます。
しかし、安さだけで選んでしまうと、後で大きな後悔をすることになりかねません。
この記事では、中古iPhoneを購入する前に知っておくべきリスクと、安全に購入するための方法について詳しく解説します。
あなたの大切なお金と時間を無駄にしないためにも、ぜひ最後までお読みください。
iPhone中古をおすすめしない・やめとけと言われる理由
赤ロム・アクティベーションロックのリスク
中古iPhoneで最も心配すべき事が「赤ロム」や「アクティベーションロック」の問題です。
これは前の所有者のApple IDが端末に残っている状態で、新しい所有者が使用できない状況を指します。
具体的な問題点:
- 前の所有者の未払いで通信不可になる
- Apple IDが残っているため、初期化しても使用できない
- 完全に使えない「文鎮」状態になってしまう
この問題は外見では全く分からず、購入後に気づくことが多いため、非常に危険です。
バッテリー劣化
中古iPhoneの最大の問題の一つがバッテリーの劣化です。
新品のiPhoneと比べて、中古品はバッテリーの状態が悪いことが多く、以下のような問題が発生します。
バッテリー劣化による問題:
- 使用時間が大幅に短縮される
- 充電回数が増え、日常生活に支障が出る
- 突然のシャットダウンが発生する可能性
- バッテリー交換が必要になり、追加コストが発生
特に、バッテリーの状態は外見からは判断できず、実際に使用してみるまで分からないのが厄介な点です。
SIMロック・iOSサポート終了の可能性
中古iPhoneを購入する際に、SIMロックの状態を確認することは非常に重要です。
SIMロック関連の問題:
- 特定の通信会社でしか使えない
- 海外旅行時に現地のSIMカードが使えない
- 格安SIMに乗り換えられない
また、古いモデルのiPhoneは最新のiOSにアップデートできない場合があり、セキュリティ上のリスクや新機能が使えないなどの問題が発生します。
Apple公式保証がない
中古iPhoneの最大のデメリットは、Apple公式の保証が効かないことです。
保証がないことによる問題:
- 故障時の修理費用が高額になる
- 修理期間中に代替機がない
- 予期しない出費が発生する可能性
新品のiPhoneであれば、1年間の保証期間中は無料で修理や交換が可能ですが、中古品ではこの安心感が得られません。
水没・故障歴の見抜きにくさ
中古iPhoneの最も怖い点は、過去の故障歴や水没歴が外見からは全く分からないことです。
隠れた問題の例:
- 水没による内部の腐食
- 落下による基板の損傷
- 修理歴による品質の低下
これらの問題は、購入直後は正常に動作していても、時間の経過とともに表面化する可能性があります。
中古iPhoneでよくある「後悔」
以下のようなトラブルで後悔するケースも考えられます。
一度人の手に渡ったことへの不安感
「中古iPhoneを購入してから、常に『この端末は誰が使っていたんだろう』という不安。
前の所有者がどんな使い方をしていたか、水没させていないか、落として壊していないか…。
新品ならそんな心配は一切ないのに、中古品だとどうしても疑心暗鬼になってしまいます。
特に、家族の写真や個人情報を扱う端末なので、『本当に大丈夫なのか』という不安が日々の使用に影を落としました。
バッテリー持ちの悪さ
例えば、中古のiPhone 12を購入したが、バッテリーの持ちが酷すぎて1日3回は充電が必要だった。
新品のiPhoneなら1日1回の充電で十分なのに、中古品は本当に使い物にならない。
新品を買った方が良かったと後悔するケースもあります。
SIMロック解除忘れで使えないトラブル
例えば、海外旅行前に中古iPhoneを購入し、SIMロックが解除されていなくて現地で全く使えない。
旅行中に地図や翻訳アプリが使えず、本当に困る。
前の所有者が契約解除の手続きを忘れていたのか、それとも故意に解除しなかったのか分からず、中古品の怖さを痛感する。
と言った経験をする恐れがある。
突然の故障で予期しない出費
中古iPhoneを購入して3ヶ月後に突然画面が真っ暗になり、修理代が新品の半額近くかかり、結局新品を買った方が良かったと後悔
iPhone中古のメリット・デメリット比較
中古iPhoneを検討する際は、メリットとデメリットを冷静に比較することが重要です。
安さだけで判断するのではなく、自分の使用目的やライフスタイルに合っているかを総合的に判断しましょう。
詳細比較表
項目 | 新品iPhone | 中古iPhone |
---|---|---|
価格 | 高い | 安い |
保証・サポート | メーカー保証1年+AppleCare加入可 | 保証は短いorなし(店舗による) |
バッテリー状態 | 100%(新品 | 劣化している場合あり |
端末の状態 | 傷・故障なし | 傷や使用感がある場合も |
最新モデル | 常に最新 | 型落ちや旧モデルが中心 |
付属品 | すべて揃っている | 欠品がある場合も |
選択肢 | 最新・現行モデル | 廃番モデルやレア機種も選べる |
メリット
1. 価格が安い
新品に比べて大幅に安く購入でき、同じ予算でもワンランク上のモデルが手に入ります。
例えば、新品のiPhone 15の予算で中古のiPhone 15 Proを購入できる可能性があります。
特に、最新モデルが欲しいが予算が限られている場合や、より高機能なモデルを求めている場合に有効です。
2. 端末のみの購入が可能
契約の縛りがなく、好きなSIMカードを選べるのが大きなメリットです。
キャリアの契約に縛られることなく、格安SIMや海外のSIMカードなど、自分のニーズに合わせて通信サービスを選択できます。
また、契約期間の縛りがないため、より柔軟な使い方が可能です。
3. 手に入りにくい機種が買える
新品では販売終了したモデルも中古なら入手可能です。
特定のサイズや機能が好きで、そのモデルが廃番になってしまった場合でも、中古市場で見つけることができます。
また、限定モデルやレアなカラーバリエーションも中古市場では手に入りやすい傾向があります。
4. 格安SIMとの相性が良い
SIMフリー端末やキャリア解除済み端末が多く、通信費を抑えやすいのが特徴です。
月額の通信費を大幅に削減できるため、長期的に見ると総コストを抑えられる可能性があります。
特に、データ使用量が少ない人や、Wi-Fi環境が整っている人にとっては大きなメリットです。
5. 売却時も比較的高値がつく
iPhoneはリセールバリューが高く、売却時も値崩れしにくい特徴があります。
新品を購入して数年後に売却する場合と比べて、中古で購入した場合の方が相対的に損失が少なくなる可能性があります。
ただし、これは端末の状態や市場の需要によって大きく変動します。
デメリット
1. バッテリーの劣化リスク
使用済み端末のため、バッテリー寿命が短い場合があります。
新品のiPhoneと比べて、充電回数が増えたり、使用時間が短くなったりする可能性があります。
特に、前の所有者が過度に充電していた場合や、高温環境で使用していた場合は、バッテリーの劣化が進んでいる可能性があります。
2. 保証やサポートが限定的
新品のようなメーカー保証がない、または短いことが多いのが現実です。
故障が発生した場合の修理費用が高額になる可能性があり、また、修理期間中の代替機がない場合もあります。
AppleCare+などの追加保証も、中古品では加入できない場合が多いです。
3. 本体や画面の傷・故障リスク
外観や内部パーツに見えないダメージがある場合もあります。
落下による内部の損傷や、水没による腐食など、外見からは分からない問題が潜んでいる可能性があります。
また、前の所有者の使用環境によっては、予期しない故障が発生するリスクがあります。
4. 付属品がない場合が多い
ケーブルやアダプタなどが付属しないことがあります。
充電ケーブルやイヤホン、取扱説明書など、新品なら当然付属するはずのアイテムが欠品している場合があります。
これらの付属品を別途購入する必要があるため、実際の総コストが予想以上に高くなる可能性があります。
5. 赤ロムやアクティベーションロックのリスク
前所有者の未払いなどで利用制限がかかる場合があります。
これは中古iPhoneの最大のリスクの一つで、購入後に全く使えない「文鎮」状態になってしまう可能性があります。
特に、個人間売買ではこのリスクが高く、専門知識がないと見抜くことが困難です。
中古iPhoneと新品iPhoneのどちらを選ぶべき?
中古のiPhoneをおすすめできる人
以下のようにリスクを理解しつつ利用にあたっての考えが明確な方は、中古iPhoneを買うのに充分にメリットがあります。
安さを最優先する人
- 予算が限られている
- 機能よりも価格を重視
短期利用を予定している人
- 1-2年の短期利用
- すぐに買い替える予定
リスクを許容できる人
- 故障の可能性を理解している
- 追加コストの発生を覚悟している
それでも中古iPhoneを買うならどこが信頼できる?
ショップ名 | 運営会社 | 保証期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
にこスマ | 伊藤忠グループ | 1年 | バッテリー表示・長期保証 |
ゲオオンラインストア | ゲオストア | 30日 | 全国展開・在庫豊富 |
イオシス | イオシス | 最大6ヶ月 | 赤ロム永久保証 |
Apple認定整備済品 | Apple | 1年 | 完全テスト済み・割引 |
にこスマ(伊藤忠グループ)
特徴:
- 1年間の長期保証
- バッテリー状態の詳細表示
- 伊藤忠グループの安心感
- 赤ロム保証付き
おすすめポイント:
大手企業グループの運営で、保証期間も長く、バッテリー状態も明記されているため、比較的安全に購入できます。
ゲオ オンラインストア
保証がやや短い(30日)という部分があまり評判としては良くないです。
しかし、商品状態や価格の安さは魅力です。
特徴:
- 全国展開で在庫豊富
- 価格が比較的安い
- 30日間の保証
注意点:
バッテリー残量の記載がないため、運任せになる部分があります。
保証期間も30日と短めです。
イオシス
特徴:
- 最大6ヶ月の保証
- 赤ロム永久保証
- 価格が安い
おすすめポイント:
赤ロム永久保証は非常に魅力的で、アクティベーションロックの問題を回避できます。
「赤ロム永久保証」とは、中古携帯電話販売店が、販売した端末がネットワーク利用制限(赤ロム)になった場合、購入金額の返金や同等品との交換を無期限で保証するサービスです。
Apple認定整備済品
特徴:
- Apple公式の1年保証
- 完全テスト済み
- 新品に近い品質で安心
- 割引価格
おすすめポイント:
最も安全で信頼できる選択肢です。Apple公式がテスト済みで、1年間の保証も付いているため、中古iPhoneの中では最も安心して購入できます。
個人間売買は絶対に避けるべき
メルカリやヤフオクなどの個人間売買は、初心者にはおすすめできません。
理由は以下の通りです:
- 保証がない
- 商品の状態確認が困難
- 詐欺のリスクが高い
- トラブル時の対応が困難
安く購入できる場合もありますが、個人間売買のため、相手によって保証範囲も曖昧な分だけリスクがあります。
詐欺などサービス側の問題がある場合、運営側が保証してくれる場合もありますが、個人間売買はそういったリスクを承知の上で自己責任と考えておいた方が良いです。
iPhone中古の価格相場とショップの選び方のコツ
中古iPhoneの価格は、モデルや状態、販売店によって大きく変動します。
適正価格を把握し、信頼できるショップで購入することが重要です。
複数店舗やネットで相場を調べてから購入しましょう。
同じモデルでも、店舗によって価格が大きく異なる場合があります。
また、オンラインショップと実店舗でも価格差があるため、複数のチャネルで比較検討することが重要です。
保証や赤ロム保証がある店舗を選ぶと安心です。
大手企業の運営するショップや、Apple認定整備済品を扱う店舗は、品質管理が徹底されており、トラブル時の対応も迅速です。
また、購入前に店舗の評判や口コミを確認することも重要です。
2025年の主な中古iPhone価格相場
以下の価格は、一般的な中古市場での相場です。
実際の価格は、端末の状態(傷の有無、バッテリー状態、付属品の有無)、販売店、時期によって大きく変動します。
また、人気モデルは価格が高騰し、古いモデルは大幅に値下がりする傾向があります。
モデル | 容量 | 中古価格相場(円) |
---|---|---|
iPhone 15 Pro Max | 256GB | 105,600~135,000 |
iPhone 15 Pro | 128GB | 84,000~110,000 |
iPhone 15 | 128GB | 63,360~88,000 |
iPhone 12 | 64GB | 20,200~42,000 |
iPhone SE(第3世代) | 64GB | 30,000~45,000 |
※価格は状態や販売店、時期によって変動します。
中古iPhoneを選ぶ際のチェックポイント
主なポイントは以下の5点です。
- バッテリー状態の確認
- 本体の状態確認
- 水没歴の確認
- 保証内容の確認
- iOS対応の確認
バッテリー状態の確認
バッテリー最大容量や交換歴をチェックしましょう。
バッテリーの健康状態は、端末の使用感に大きく影響します。
80%以下になっている場合は、バッテリー交換を検討する必要があります。
また、バッテリー交換歴がある場合は、交換時期や交換店舗も確認してください。
確認すべき項目:
- バッテリー残量の表示
- 充電回数
- バッテリーの健康状態
関連記事として以下の記事も投稿しています。

本体の状態確認
付属品の有無や本体の傷・動作確認をしっかり行いましょう。
充電ケーブル、イヤホン、取扱説明書など、必要な付属品が揃っているか確認してください。
また、画面の傷、ボタンの動作、カメラの性能なども実際に試して確認することが重要です。
チェックポイント:
- 画面の傷やひび
- ボタンの動作
- カメラの動作
- スピーカーの音質
オンラインの取引でも事前にしっかり確認の問い合わせをしておいた方が良いです。
水没歴の確認
確認方法:
- 水没検知シールの状態
- 充電端子の状態
- 内部の腐食の有無
関連記事として以下の記事も投稿しています。

保証内容の確認
店舗により保証期間や範囲が違います。
重要な項目:
- 保証期間の長さ
- 赤ロム保証の有無
- 修理対応の範囲
前述したような主要サービスの保証期間を目安に選ぶ事が大切です。
iOS対応の確認
古いモデルはiOSアップデート対象外の場合があります。
セキュリティアップデートが継続されるかどうか、また、使用したいアプリが動作するかどうかを事前に確認してください。
特に、長期間使用を予定している場合は、この点が重要になります。
確認すべき点:
- 最新iOSへのアップデート可否
- セキュリティアップデートの継続性
- アプリの動作確認
投稿時点でのApple公式サイトiOS対応一覧
まとめ:中古のiPhoneおすすめしない?後悔しない注意点
中古iPhoneを購入する際は、安さだけでなく「安心」も重視することが重要です。
以下のポイントを押さえて、賢い選択をしましょう。
重要なポイント
1. 信頼できるショップを選ぶ
- 大手企業の運営
- 長期保証付き
- 赤ロム保証あり
2. 事前チェックを徹底する
- バッテリー状態
- 保証内容
- iOS対応状況
3.リスクを理解する
- 故障の可能性
- 追加コストの発生
- 使用期間の制限
最終的なアドバイス
中古iPhoneを購入する前に、本当に中古品が必要なのかをよく考えてください。
Apple認定整備済品であれば、新品に近い品質で割引価格で購入できるため、一般的な中古品よりも安全です。
また、予算が限られている場合は、最新モデルではなく、1-2年前の新品iPhoneを検討することも良い選択肢です。
中古品のリスクを考えると、新品の方が長期的にはコストパフォーマンスが良い場合もあります。
あなたの大切なお金と時間を無駄にしないためにも、慎重に検討してから購入することをおすすめします。